クリニックブログ
Patient's voice
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こんにちは。歯科衛生士の小林です。
前回私のブログでは、当時ブラケット装置で矯正治療中だったため「加強固定装置」についてお話したのですが、あれから約1年経過し、保定期間に突入しております。これに伴い、恐怖でずっと渋ってきた親知らずの抜歯についに踏み込み、ようやく全ての親知らずを抜き終えました。そこで今回は、矯正治療と親知らずの関係についてお話しようと思います。
一般的に矯正治療を行う際、親知らずを抜歯することが推奨されています。
矯正治療で並び終えた歯列は安定するまでに時間を要します。その間に気を付けなければならないのは「後戻り」です。歯列が後戻りしてしまう原因の1つに親知らずが関係しています。
古代は食物の調理法が少なかったことから食物を硬いまま食べることが多かったため、顎の強い力が必要でした。しかし次第に軟らかい物を食べる機会が増え、食生活は変化していきました。これにより硬い物を噛み砕く、古代のような顎の力は不要になり、それに伴い顎の骨も小さくなっていきました。しかし歯の大きさはほとんど変わっていないため、歯の大きさに対する顎のスペースが足りず、親知らずが斜めになって生えてくることが多いようです。


このようにスペースのない顎の中で斜めに生えていたり、骨の中で水平に埋まっていたりすると前の歯を押してしまい、歯並びが崩れてしまうこともあります。
さらに、親知らずが生えていると奥歯の清掃も困難になるため、虫歯のリスクもあります。歯並びへの影響や虫歯のなりやすさの観点からも、状況によっては親知らずの抜歯が推奨されることは少なくありません。
歯を動かす治療期間が終了したら、歯並びを安定させる保定期間に移行します。
真っすぐに生えて、噛み合わせに問題がなければ無理に抜く必要はありませんが、親知らずが生えていなくても、その後の歯の微妙な動きによって影響が出てくる場合もあるため、定期的にレントゲン撮影で確認することが重要となります。
当院では資料取りの際や、矯正治療中に適宜レントゲン撮影を行っております。これにより、患者様の歯並びの状況や歯周組織の健康状態も確認しております。また、親知らずの有無や状態もこの際に確認し、患者様とお話しながら必要に応じて抜歯などの対策も一緒に検討していきます。
症例によっては「親知らずを奥歯の代わりとして利用する矯正治療」もあります。必ずしも抜くべき歯であるわけではない場合もあるため、どのような動かし方をしているのか
気になる方は一度7月のブログもご参照ください!
余談ですが、親知らずを抜いても小顔にはならないそうです...。学生時代、これを聞いてがっかりした記憶があるのですが、効果があったとしても1㎜程度だそうです。
お顔や歯並びの1㎜は印象を変えるほどの変化であったりするため、小顔効果が全くないとは言えませんが、非常に稀だそうです。
治療期間中は様々な不安や疑問も出てくるかと思います。気になることがあれば、どのような内容でもお気軽にご相談ください。