クリニックブログ
Patient's voice
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まだまだ寒い日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。
歯科衛生士の渡辺です。
私事ではありますが、1月に第一子を出産致しました。慣れない育児に奮闘しておりますが、我が子の変わりゆく表情に日々成長を感じ、喜びを感じております。
現在、産休をいただいておりましてもう少ししましたら復帰をする予定です。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
さて、今回は妊娠中の矯正治療についてお話ししていこうと思います。
「矯正治療中に妊娠が分かった場合、治療を続けられるのか?」
「矯正治療による赤ちゃんへの影響は?」
「体調不良で通えなくなってしまった場合は…?」
矯正治療を始めようと思っているけれどこのようなお悩みや不安を持つ患者様もいらっしゃるかと思います。
結論からお伝えしますと、妊活中や妊娠中でも矯正治療を受けることは基本的に可能です。
既に矯正器具が付いている場合は分娩時も装着したままです。
インビザライン(マウスピース矯正)や保定治療(リテーナー)の場合は着脱が出来るので、一時的に外していただいても大丈夫です。
ただ、矯正中はいくつかの重要な注意点がございます。
これから説明する注意点を理解し、歯科医師と十分に相談した上で治療を進めることが大切です。
・つわりの影響
つわりには個人差がありますが、歯磨きをすると吐き気をもよおしてしまう妊婦さんも少なくありません。固定式装置、リテーナー、マウスピースなどの矯正器具が不快感の原因となっていることもあります。その場合には矯正治療を一時中断したり、装置の使用時間を減らしたりするのも選択肢のひとつですが歯並びに影響してしまうこともあるため、一度歯科医師へ相談すると良いでしょう。
つわりやホルモンバランスの変化でむし歯や歯周病にもなりやすい時期となるため、体調の良いときにしっかりと歯磨きを行うことをおすすめします。
・レントゲン撮影
妊娠中のレントゲン撮影は可能な限り避けることが推奨されます。レントゲン撮影で使用される放射線が胎児に影響を与える可能性がある為です。
しかし現代の歯科用レントゲンは放射線量が非常に低く、さらに防護用エプロンを使用することでリスクを最小限に抑えることができます。
矯正治療において、治療計画を立てる際(精密検査時)にレントゲン撮影が必須となりますので妊娠前に受けておくのが良いでしょう。矯正治療をすでに開始している場合は撮影する機会は少なくなります。
・麻酔と処方薬
歯並びによって、抜歯や矯正用インプラント埋入が必要になることがあります。
その際、局所麻酔が使用されるケースが多いです。歯科医院で使用される麻酔薬は胎児への影響はほとんどないといわれていますが、可能性はゼロではないのと麻酔量に注意が必要なため妊娠中の抜歯や矯正用インプラント埋入は避けた方が良いでしょう。
また、外科処置後に痛み止めや抗生物質の薬が処方される場合があります。
特に妊娠初期は、胎児への影響が少ないとされている薬をタイミングを考慮したうえで服用したとしても影響がないとは言い切れません。
さらに妊娠中は服用が禁止されている薬もあるため、服用する場合は産婦人科医や歯科医師に必ず相談するようにしましょう。
妊娠中は、身体の状態が変わりやすいため、治療計画に柔軟性が求められます。
予定通りに治療が進まない場合や、体調によっては治療を一時的に中断する必要があるかもしれません。特に、妊娠初期や後期には体調の変化が顕著であり、無理に治療を進めることでお母さんと赤ちゃんにストレスを与えてしまう可能性があるため、無理のない範囲で治療を進めることが重要です。
妊娠・出産においても不安や心配なことがたくさんあると思います。
矯正治療中の不快感、痛みがある場合や何か心配なことがあった場合は、我慢せずに遠慮なく何でも相談して下さいね。