ささき矯正歯科クリニック

いなぎ駅前クリニック

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加強固定装置について

こんにちは。歯科衛生士の小林です。

 

私事ではありますが、昨年の11月から当医院で矯正治療を始めており、現在の状況としては上下にワイヤーの矯正装置が付いています。

実は小児の頃にも取り外し式の矯正装置で治療経験があるのですが、当時感じていた感覚との違いに戸惑いながらも毎月変化していく自分の歯並びに喜びを感じて過ごしております。

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回は『加強固定装置』というものについてお話をさせていただきます。

まず、加強固定装置とは歯を移動する際に固定源となる歯が移動してしまうことを防ぐために固定源を強化する固定式の装置です。例えば『ナンスのホールディングアーチ』『トランスパラタルアーチ』『リンガルアーチ』というものが代表的です。現在はこの装置の役目は終了したため外しておりますが、私も約5か月間リンガルアーチを使用していました。

 

 

リンガルアーチの優れた役割は、太い針金(主線)にくっついている細い針金(補助弾線)の力で内側に入っている歯を前へ押し出すことです。

私の場合はこの用途の他、リンガルアーチの太い針金とゴムの力を利用してほっぺた側に飛び出た歯を内側に引っ張る際にも大活躍してくれました。

 

透明なゴムを使用しているため少し見えにくいのですが、歯の裏側に取り付けたブラケット装置にゴムを噛ませ、リンガルアーチの主線を利用して内側に引っ張っているところです。

 

私がこの装置を付けていて当時感じていたことは

〇『タ行』『ラ行』『サ行』が発音しにくい

〇食べ物が引っ掛かりやすく、歯ブラシやうがいでないと除去できない

〇力を加えて前に押し出している歯や固定源としている奥歯の痛み

特にこの3点の違和感が強く自分で取り外しは不可能なため、正直『いやだな…』と感じていました。

 

しかしこの装置メインでの治療期間中、リンガルアーチ使用中の小児の患者さんに辛くないかと聞いたところ、『全然大丈夫だよ。気にしてない。』と返答があり、『大人の私が弱気になっていてはいけないな。私も頑張らなくては…』と元気をもらいました。

 

最初は痛みや違和感等が多くなってしまう装置ではありますが、とても優れた役割を担っています。

矯正治療は長い時間を要しますが、私の場合はいつの間にか生活になじんで、費やす時間は気にならなくなりました。そして、調整ごとに改善していく歯並びに喜びを感じ、今では月に一度の調整日が楽しみの一つになっています。

 

治療期間中はトラブルや不安に思うこともあるかと思います。何か心配なことがあった場合はいつでも医院長やスタッフにお声がけください。